2015年12月15日火曜日

Xperia Z5 アンバサダーミーティング 開発者トーク (2) ― Z5のカメラについて

カメラエンジニアのイケダさん

  1. 新型カメラモジュール
    カメラモジュールとは
    光を受けるレンズ、レンズの振動を制御するアクチュエータ、レンズから入った光を電気信号に変換するイメージセンサーをひとつのまとまりにしたもの。

    今回変わったこと
    イメージセンサーの進化。画素数が増えただけでなく、Phase Detection pixels (位相差検出画素)が追加され、ハイブリッドAFが可能になった。
    24mmワイド G-lens。ワイドだが背の低いレンズの採用。
    新型のアクチュエータ ― フィードバックアクチュエータ。光軸向きの振動を大きく吸収できる。

  2. ハイブリッドAF
    いままではコントラストAFなのでAFにかなり時間がかかる。
    位相差画素を使うことで被写体までの距離がわかるので、ダイレクトにレンズを動かすことができ高速AFを実現。
    位相差画素による距離情報の取得は、暗いところが苦手。低精度になってしまうが、その低精度の情報を使ってコントラストAFでピントを探る範囲を絞りAF速度の向上を図る(ハイブリッドAF)。
    ほとんどのケースで従来のコントラストAFより早いAFが実現。

    位相差画素の信頼性はセンサー中心部から外周部になるにつれ下がっていく。
    位相差AFは他社でも使っているが、中心部だけ位相差、周辺部ではコントラストと使い分けている。
    Z5ではαの技術を生かしてセンサー全域でゾーン位相差AFを実現した。

  3. インテリジェントアクティブモードの進化
    機能としてはZ4以前も入っていて、業界最高水準と言って良いレベルの手ぶれ防止性能を持っていた。
    Z5ではモジュールの進化により、ぶっちぎりの進化を遂げた。
    アクチュエータはもちろん、レンズやセンサーの画角が広がったこと、解像度が上がったことが電子式手ぶれ補正の性能アップにダイレクトに反映してくる。
    さらに手ぶれ補正のチューニング―補正を効かせ過ぎると、パンしたときに追従してこない―など、パラメータをきちんとやることで低照度でも手ぶれ補正の性能を向上した。
    酔わない動画が撮れるようになった。
  4. クリアなデジタル5倍ズーム
    ほとんどのスマートフォンのカメラのズームはデジタルズーム。
    デジタルで画を引き延ばすので画像の劣化が激しい。

    XperiaではClear Image Zoom機能で3倍まで画質の劣化を抑えることができていた。
    Z5では解像度アップと信号処理エンジン BIONZ for mobile搭載の新しいアルゴリズムで、5倍まで画質の劣化を抑えたままつかえるようになった。

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