2015年12月15日火曜日

Xperia Z5レビュー 外観編(2) ― 指紋センサーは素晴らしい

Z3がAndroid5.0になり、独自実装ぽかったBluetoothデバイスでのアンロック機能が、OS標準の Smart Lockに置き換えられてしまったんですが… これがどうにもイマイチ。
さらには SmartBand 2が頻繁に「切断されました」状態になり、アプリ画面を開いてやらないと再接続に入ってくれない現象が多発。
で、アンロックはなかなか悩ましいところなんです。

指紋認証と言えばノートPCなんかに搭載の指スライドさせるアレってば、具合良いときはいいんだけど、ダメな時は全然ダメで激しくイライラするわけで、iPhoneを初めとして搭載機増えてきてるなか、どんなもんダロとあんまり期待しないでいたなかで。

Xperiaシリーズにも Z5でついに搭載された指紋センサー。
特筆すべきはやはり実装位置ですね。つかめば自然に指が行く良い位置です。 
Zシリーズはもともと、自然に指が行く位置の電源ボタンをデザインコンセプトにしていたということですから、それが指紋センサーに置き換わればもっと便利になるのは当然です。



アンバサダープログラムモニター借用期間中、指紋認証だけでアンロックするようにしていましたが、かなり雑に学習させた割にはほぼ違和感なしで使えていました。
ほかの何より今使ってる Z3にも欲しい機能ですよこれ。

指の感想具合なのか、置き方なのか時々どうしても読み取れない時があって、指紋認証試行回数でロックされちゃうことがありましたが、その時はPINで解除してやればすぐ元に戻るので安心です。

指紋学習させるとき、左手の親指を覚えさせることを忘れないようにしましょうね。

Xperia Z5 アンバサダーミーティング 開発者トーク (2) ― Z5のカメラについて

カメラエンジニアのイケダさん

  1. 新型カメラモジュール
    カメラモジュールとは
    光を受けるレンズ、レンズの振動を制御するアクチュエータ、レンズから入った光を電気信号に変換するイメージセンサーをひとつのまとまりにしたもの。

    今回変わったこと
    イメージセンサーの進化。画素数が増えただけでなく、Phase Detection pixels (位相差検出画素)が追加され、ハイブリッドAFが可能になった。
    24mmワイド G-lens。ワイドだが背の低いレンズの採用。
    新型のアクチュエータ ― フィードバックアクチュエータ。光軸向きの振動を大きく吸収できる。

  2. ハイブリッドAF
    いままではコントラストAFなのでAFにかなり時間がかかる。
    位相差画素を使うことで被写体までの距離がわかるので、ダイレクトにレンズを動かすことができ高速AFを実現。
    位相差画素による距離情報の取得は、暗いところが苦手。低精度になってしまうが、その低精度の情報を使ってコントラストAFでピントを探る範囲を絞りAF速度の向上を図る(ハイブリッドAF)。
    ほとんどのケースで従来のコントラストAFより早いAFが実現。

    位相差画素の信頼性はセンサー中心部から外周部になるにつれ下がっていく。
    位相差AFは他社でも使っているが、中心部だけ位相差、周辺部ではコントラストと使い分けている。
    Z5ではαの技術を生かしてセンサー全域でゾーン位相差AFを実現した。

  3. インテリジェントアクティブモードの進化
    機能としてはZ4以前も入っていて、業界最高水準と言って良いレベルの手ぶれ防止性能を持っていた。
    Z5ではモジュールの進化により、ぶっちぎりの進化を遂げた。
    アクチュエータはもちろん、レンズやセンサーの画角が広がったこと、解像度が上がったことが電子式手ぶれ補正の性能アップにダイレクトに反映してくる。
    さらに手ぶれ補正のチューニング―補正を効かせ過ぎると、パンしたときに追従してこない―など、パラメータをきちんとやることで低照度でも手ぶれ補正の性能を向上した。
    酔わない動画が撮れるようになった。
  4. クリアなデジタル5倍ズーム
    ほとんどのスマートフォンのカメラのズームはデジタルズーム。
    デジタルで画を引き延ばすので画像の劣化が激しい。

    XperiaではClear Image Zoom機能で3倍まで画質の劣化を抑えることができていた。
    Z5では解像度アップと信号処理エンジン BIONZ for mobile搭載の新しいアルゴリズムで、5倍まで画質の劣化を抑えたままつかえるようになった。

2015年12月14日月曜日

Xperia Z5 アンバサダーミーティング 開発者トーク (1) ― Z5デザインコンセプト

デザイナーのクボタさん

Z5で目指したもの
Zシリーズのメタルフレームとガラスの質感を継続しつつ、保ったまま新しいデザインの要素。
「人に寄り添うデザイン」の実現。
製品の美しさはもちろん、生活シーンに溶け込むもの。携帯と身の回りのアイテムとの相性を重視。

携帯は生活の必需品。便利アイテムとして使っている人のアイデンティティを際立たせる。
たとえるなら白いシャツ。世の中にありふれているけど仕立てが大事。
仕立て次第で着ている人が心地よく感じる。
携帯もそうあるべき。
シンプルだけど使っていてユーザーが心地よい。
使い勝手も含めて、デザインも手に持った時のさわり心地などを重視。

Zシリーズで使っているガラスに新要素として Z5ではフロストガラス(すりガラス)の質感を足すことで、新しい手触り、色味を生み出す。
メタルフレームにレーザーエッチングで XPERIA ロゴを加え、よりメタルな質感を際立たせる処理。

Zシリーズで継承している携帯を持っただけでアンロックできる電源ボタン― Z4までは丸ボタン―に、Z5では新たに指紋センサーを加えることで、握っただけでアンロックできるより自然な使い勝手を実現しようとした。

カラーリングは4色展開。フロストガラスの質感を際立たせる。
角度によって色が変わる、手触り、指紋汚れも気にせず使える。
触って使って良さがわかるデザイン。

ホワイト
一番フロストガラスを引き立てる色。フロストガラスならではの奥行き感。

あえて真っ黒にせず、フロストガラスならでは良さを出せる明るめのトーン。
身の回りに本当に真っ黒なものはあまりなく、実際にはグレーのようなものが多いものなので人に寄り添うという意味で。

ゴールド
フロスト越しに見える黄色が角度によって色が変わる。

グリーン
ファッションだったりインテリアでトレンド。中間色なのでユーザーとして安心して買える。
身の回りのものと組み合わせてもすごく相性が良い。


Compact
基本コンセプトは一緒だが、より若い人向けのポップでフレッシュな色を選んだ。

Premium
世界初の 4Kディスプレイだったり、世界最速のAFなどソニーの技術の結集的プロダクト。
ハイエンドにふさわしいデザイン。

ガラスならではのクローム…鏡のような質感。プラスチックでは決して実現できない。
ちょっとでも歪みがあるとすぐにわかってしまう。ガラスならではの表現。

2色展開

クローム
鏡のような質感。

ブラック
表面に蒸着処理、反射させたとき表面により深い色が生まれるような処理。

// 以下は司会?の方の説明から

白と黒だけはXperia初代から必ずあるが、同じ白は一つもない。
横に並べて初めて分かる。モデルごとにコンセプトがある。

フロストガラス
削りすぎると強度が落ちる。さわり心地などをうまく表現できるところを探る。
人間が手で持つものだから指紋が付くのは当たり前だが、何かしらの成分が表面に付く。
削ると凹凸ができるが、溝にゴミが溜まって拭き取れなくなるのはまずい。
手触りが良くて、汚れを拭き取れるぎりぎりの線の質感を探った。

指紋センサーまわり
ラウンドしている部分をCNCマシンで一つづつ削りだす。
専用工具を作って、直線部分と曲線部分を速度変えながら加工。

Xperia Z5レビュー 外観編(1) ― 落とすよこれ...


えーっと。
私物でしたら液晶保護フィルム貼って、ケースに入れてと、なるべく傷など付けないように扱うわけですが(そのとき残存価値があれば、可能な限り高値でお譲りしたいですし)、借り物のためにケース買うのもアレな話ですし、普通に三週間使って使用傷入るのも試用のうちと割り切って、自分の端末では決して味わえない製品素のままを体験するべく裸の状態で持ち歩くことにしました。

スタンダードな(てかてかPremiumじゃない) Z5の外観上の特徴といえば裏面のフロストガラス(すりガラス)ですね。
さらっとした手触りで、意外と汚れが目立たなくてなかなかいいと思います。

縁のアルミ…かな? の金属枠も手に持っているとつい指で撫でていたりします。Z3よりも開口部やマグネット充電端子部分がなくなってスッキリしている分、より撫でごたえがあるといいますか。

けど、このさらっさら具合がなかなか良く滑りまして。
受け取り後の一日は本当にそのままの状態で持っていましたが、手からすっぽ抜けそうで気が気じゃなかったです。
イベントのとき開発の方が「滑り止めも考慮して」的なこと言ってたような気がしたたから、「全然だめじゃん!」とか思っていたけれど、スライド見直してみても そんなこと一言も書いてないんですよね。あっれー?
「化学エッチングでガラスの表面に微細な凹凸を形成。見た目だけでなく、触感や汚れのふき取りやすさとのバランスも吟味し、仕様を決定。
借用品落として失くすとか壊したりしないように、退役している ULからリングストラップを移植して使うことにしました。これで、万一手からすっぽ抜けても床直撃は避けられます。

レビューに使用したXperia Z5 (DoCoMo SO-01H) は、Xperia アンバサダープログラム貸与品です。